元気夢工房

写真を中心に風景・花・ポエムを綴っています

災害時のペットはどうする?

2018年(金)(’土屋 敏之解説員)記事からの抜粋
・全国で犬と猫だけでも1800万頭が飼育されていると推計される中、西日本豪雨の
 ような自然災害が起きたらペットはどうすればいい?

 一昨年の熊本地震の際、避難所ではペット連れの人とそうでない人との間のトラブル
 など混乱もあったので環境省がこの春、新たなガイドラインをだしたばかりです。
 これによると原則は「自動」つまり災害時にペットの安全を確保するのは飼い主の
 責任となっていて避難が必要な状況になったら基本は「同伴避難」することとしていま
 す。
・「同伴避難」というのは一緒に避難所へ行けばいいということ?
 必ずしもそうでは限りません。一緒に避難所に入るのは「同伴避難」と呼ばれていて
 その意味ではないとしています。避難所でのペットの扱いは自治体や管理者の判断
 に委ねられていて、ちゃんとしたルールが定められていない所も多いようです。
 「同伴避難」というのはあくまで「飼い主が自らの安全を確保した上でペットが安全
 な所に連れていく」という意味で、その行き先は避難所に入れるかもしれないが、
 ペットは人と分かれて外に置く形かもしれないし、避難所では受け入れてもらえず
 知り合いに預けたりする場合も含んでいます。例えば熊本地震の10日ほど後の
 益城町のある避難所の様子です。ここではNPOの支援で屋外にケージが並べられ
 そこにペットを入れて中で暮らしているペットを飼い主が世話をしに来る屋外別居
 の形でした。ただこうした支援があったのは恵まれた方でペットはお断りという
 避難所もあり、それで避難所に入るのを諦めて車中泊をしたり、壊れかけた自宅に
 留まる方がいたと言います。人命が最優先ですし大規模な災害の直後は人の
 避難場所も不足する中でペットを受け入れたくてもその余地が無い場合もあります。
 また、避難所の室内にペットを連れ込む事は鳴き声などの問題だけでなく
 アレルギーを持っている人もいます。人畜共通の感染症のリスクも特に断水して
 衛生状態が悪い状況などでは普段以上に懸念されます。
・ではどうしたらいい
 地域ごとに事情も違い難しい問題です。一例としては倉敷市真備町の岡田小学校
 では体育館が主な避難所になっていてそこはペット禁止ですが、これと別にある
 教室をペット連れの人専用にしました。つまりペットがいる場所といない場所を
 わけてどちらも屋内で暮らせるようにしました。真備町に隣接した地区にある
 稲井田小学校では豪雨から2週間後にペット同伴者専用の避難所を開設してペット
 連れの避難者を受け入れています。このようにペット連れとそうでない方を部屋で
 分けたり避難所自体を分けたりできればどちらにとっても悪くないと思います。
 ただこうした所は一部です。環境省によると7月20日時点で広島・岡山・愛媛
 3県の避難所150ヶ所の合計で、犬と猫あわせて66頭しかいませんでした。
 避難者の総数から考えると非常に少ない数でやはりペット連れで避難所に入れる
 のは大変だといえます。今回獣医師会がペットの一時預かりなどを行ってくれた
 所がありますが日頃からいざという時にペットを預けられる先を考えておくなど
 備えが必要です。
・他に飼い主が日頃備えておくべきことは
 まずはペットがいなくても同じですがお住まいの地域のハザードマップを見て、
 避難場所や避難ルートを確認しておく必要があります。そしてその避難所では
 ペットの受け入れはどうなるか?そもそもルールがあるのか?など事前に
 問い合わせしておいた方がいいでしょう。

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