元気夢工房

写真を中心に風景・花・ポエムを綴っています

命の行方

みなさま、こんにちは。
お疲れ様です!
私が介護職員として働き始めた頃一人のおばあさんの顔色や左手首に包帯を巻いている姿を見るたび違和感があり、気のせいかなともいつつもあうたびに違和感をかんじてしまします。まだ入社したての私は余計なことは聞かない方がいいかなと思ってた次の日今度は右手首に包帯を巻いています。どうしても理由が聞きたく先輩に包帯の訳をきいてみるとリストカットしたそうで過去にも何度かリスカの経験があるそうです。今後部屋の前を通る際は部屋に入り確認するよう指示がありました。おばあさんの心の中には何があったのだろうと看護記録に目を通してみると確かにカットした日時の記録は残っていましたが理由などはかかれていません。よくよくみれば年をとってはいるのですが若い頃はさぞお綺麗な顔だったんではなかったのかなと推察されました。そして二回目のリスカ。
さすがにその訳を聞きたくなり部屋へ行こうとすると同僚が「〇〇さん、そっとしておき。
〇〇さんだってひとりでいたい時があるでしょ」といいました。私はこんな時こそ話を聞くべきじゃないのかと思いましたがそれはたんなる好奇心と受け止められる可能性があるので同僚に言うことに従いました。それ以降リスカもしなかったので安心していた時そのおばあちゃんが倒れているのを同僚が見つけ看護室はこぶことにしました。
自室で倒れみるみるうちに衰弱していきついには帰らぬ人になってしまいました。ご遺体はご家族の元へ返され同僚と部屋の片づけに入ろうとした矢先同僚に窓に顔が見えたけど分かった?と聞くと見えなかったとのこと。〇〇さんの目の錯覚でしょというので私もそうかなと思い片づけを始めベットメイキングも終わり部屋を出た瞬間窓に人影が見えました。同僚に今も人影が写ったでしょと聞くと私は何も見えなかったというのでじゃとりあえずお清めの塩をまいておくことにしました。それ以降影が映ることはなかったのですが職員の噂話を聞きつけ開かずの間になってしまいました。その後はリネン室に変わったそうですが私がみたものは何だったのでしょう?介護、看護をしていれば私と同じような経験をされた方も
いるようです。施設で亡くなる前に自宅に帰りたかったでしょうね。
かの山城新伍さんも施設に入り孤独死したそうです。
家族には迷惑をかけたくないからというかたも多いでしょうが最期は家族に看取られながら旅立つことが出来れば幸せなんだろうなとふと思いました。
よく延命治療はしてほしくないという方がおられますが私にはその判断ができるかと迷うところではありますが命の尊厳をどう扱うか今後の問題になりそうですね。

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