元気夢工房

写真を中心に風景・花・ポエムを綴っています

舞妓と芸姑の違い

舞妓は修行の身分
日本を代表する歴史ある文化の象徴であるといえる「舞妓」は15~20歳の芸姑を目指して修行している女性のことをいいます。
見習い中の身分であるため、原則、賃金は発生しません。
従って舞妓は職業とはいいきれない側面もあります。
舞妓は養成所でもあり事務所でもある「置屋」という場所に住み込み小唄や、日本舞踊
、三味線などの芸事を習い、日々鍛錬に励んでいます。
そしてある程度実力がつくとお座敷と呼ばれる宴会の場で客に芸事を披露しお酌などでもてなす機会が増えるようです。
舞妓には可憐な着物を見につけ、日本髪を結い、おしろいに紅をさした華やかな姿では
ありますが、じつは毎日厳しい修行に耐えているのです

  

げいごとで身を立てるのが芸姑
「芸姑」は修行中の舞妓とは異なり芸事によって、賃金を得て、自立した生活を
送ることができます。
芸姑も舞妓同様、唱や踊り、三味線などをお座敷で披露し、客を楽しませます。
舞妓と大きな違いは舞妓にとっては客のお酌や話し相手などのもてなしも大切な
役割のひとつですが、芸姑は芸を披露するのがメインになるという点です。
芸姑は経験を積む中で日本舞踊、唱、三味線のいづれかを専門としお座敷で披露します。
また、舞妓には20歳までという期限付きですが芸姑には定年というものがなく一生涯
続けることができます。芸姑は皆人生を通じて芸の道を極めるための鍛錬を続けている
のです。

見た目で分かる舞妓・芸姑
舞妓と芸姑の一番分かりやすい違いは年齢です。舞妓は20歳という年齢制限があり、
それ以降も芸の道を続ける場合は芸姑として独り立ちすることになります。
とは言っても見た目で年齢を判断するのは難しいものです。舞妓・芸姑を判断する
にはまず髪型を見てみるといいでしょう。舞妓が自分の髪を結いあげていることに対し
芸姑はかつらがほとんどです。また華やかなかんざしをいくつもつけている舞妓に対し
芸姑はほとんど飾り付けをしません。また舞妓は色柄の鮮やかな振袖を着用しています。
「だらり帯」と呼ばれる5~6mにもなる長い帯を垂れ下がったように結び「おこぼ」
と呼ばれる高さ10cmほどの丸みを帯びた下駄を履いているのも特徴的です。
一方芸姑は黒や色無地のシックな色合いの着物に通常の帯と草履を着用しています。
舞妓も芸姑も経験年数や年齢による落ち着きやフレッシュさが見た目にもわかりやすいでしょう。
舞妓から芸姑へ
京都の花街で働く舞妓は20歳になる前にこのまま芸姑になるかどうかを自信で決めます
芸姑となって始めて仕事により賃金を得ることができます。
しかし、芸姑は、置屋を出て自分で家を借り、すべて個人の責任で仕事をしていかなければなりません。そのため、安定して稼げる保証はなく将来のライフプランも立てづらいため、舞妓を卒業すると芸の道から離れていく人も少なくありません。
舞妓を卒業しOLなどの一般的な職業に就く人も多いようです。
日本文化の担い手である舞妓・芸姑
舞妓や芸姑は日本の歴史を後世に伝えるという役割を担っています。
実際、舞妓や芸姑の生活の中には古くから伝わるしきたりが残っており、今の時代では
当たり前のことが通用しなかったりもします。
また置屋ごとに独自の規律もあります。
芸の道に入りたての新人の舞妓はとまどうことが多いでしょう。
そして芸姑として安定した生活をするためには大変な努力が必要です。

華やかな姿の陰には多くの苦労があるということを知っておきましょう。

 


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