みなさまはイルカセラピーというのを聞いたことがありますか？
イルカセラピーとはただ単にイルカと一緒に泳ぐことだと誤解されていることもあれば、
自閉症などの発達障害を持った子供がイルカと泳いだ後、急に発することのなかった
言葉を喋ったり肢体不自由で車いす生活だった患者が急に歩き始めたなどと思われることもある。
またイルカは非常に頭がよく不思議と障害のある人を見分けることができ、優しくそばに
寄り添い不思議な超音波を出し、神秘的なパワーで病気を持った人を治癒する。
果たしてそんなことが実際に起こることことなのでしょうか！？
勿論科学では証明しきれないことがこの世にたくさんあります。
もしかしたらイルカたちにはそのような能力が備わっているのかもしれません。
僕にはそれを否定できることはできません。
そこでこの記事にはイルカトレーナーである僕がイルカセラピーとは何か？
どのような効果があるのか？
日本で体験できる場所はあるのか？
などを解説していきたいと思います。

イルカセラピーとは何か？
そもそもイルカセラピーとが何でしょうか？
セラピーとは薬や手術などを用いない治療方法のことです。
「アロマセラピー」「ミュージックセラピー」などが有名です。
ではイルカセラピートとは何でしょうか？
イルカセラピーは正式には「ドルフィン・アシステッド・セラピー（ＤＡＴ）」と呼び
イルカにアシスト、すなわちお手伝いをしてもらい治療を行うものです。
「アニマル・アシスデット・セラピー（ＡＡＴ）」のひとつに分類されています。
日本語ではイルカ介在療法、動物介在療法とも呼ばれます。
アニマル・アシステッド・セラピーの中には病院や老人ホームで犬やネコとのふれあいを行うものや肢体不自由な患者が馬に乗りながらリハビリをするものがあります。
ドルフィン・アシスデット・セラピーの歴史
犬や馬を用いたアニマル・アシスデット・セラピーの歴史は非常に古く紀元前ごろから
始まったとも言われます（諸説あり）。しかしイルカを用いたドルフィン・アシステッドセラピーの歴史はまだ浅く１９７８年に初めて米フロリダで自閉症児を対象に行われました。
ドルフィン・アシスデット・セラピーの目的は
ドルフィン・アシスデット・セラピーの目的は障害や病気を治癒させることではありません。
あくまでも発達支援や心身機能の改善、生活の質（ＱＯＬ）の向上が目的になります。
すなわち自閉症児にような発達障害をもっている患者の場合は、障害が治る方法ではなく
あくまでも発達障害プログラムのひとつだということです。
ドルフィン・アシスデット・セラピーに参加することで達成感を味わえチャレンジ意欲が
湧き他者とのコミュニケーションができるようになったりまたその意欲を高めることが
目的になっています。
肢体不自由な患者であればリハビリ意欲がわきその結果歩けるようになる可能性はあります。
イルカの不思議な力で車いすの人がイルカを目の前にして立ち上がったという話は世界
各地で報告されています。
ドルフィン・アシスデット・セラピーの対象者は
世界各地で行われているＤＡＴやＡＡＴでは主に下記に記述する患者を対象に行われています。
・子供⇒不登校、精神、肉体、性的虐待
・高齢者⇒独居
・終末期医療⇒がん患者、ＡＩＤＳ患者
・先天的慢性疾患⇒発達障害、自閉症、発達遅延、精神遅延、ダウン症
・精神障害⇒双極性障害、うつ病
ドルフィン・アシスデット・セラピーはどんな効果があるか
生理的効果
イルカと触れ合うことでリハビリ効果や精神刺激になります
・海で泳げるようになった
・発語が増えた
心理的効果
・イルカと泳ぎたいからスイミングスクールに通うようになった
・寝つきが良く生活のリズムができた
・注意持続時間が延長した
・達成感を感じられる
社会的効果
心理的効果により安心感が増すことが社会的潤滑油の効果があり、他者とのコミュニケーションの機会が増えることがあります。
同じ体験を通すことでの話題が増えたり協調性を促します。
・親や兄弟との関係が向上した
・学校に登校するようになった
・集団生活で協力できるようになる
ドルフィン・アシスデット・セラピーの研究があまり進まない要因として科学的な研究が
難しいことにあります。精神状態の尺度を図ることが難しく効果があったのかなかったのか科学的データに基ずく研究ができていないのが現状です。
しかしその一方で患者の親や先生などは常日頃から患者と接しているためセラピーを受けた後の劇的変化を感じているのも事実です。
（この記事はイルカ小僧さんから抜粋させていただきました）
現在日本でイルカセラピーを体験できる場所は沖縄もとぶ元気村、香川県日本ドルフィンセンター（行ったことがあります）のふたつです。
イルカセラピーに興味があれば一度問い合わせてみてください
最後までお付き合いをいただきありがとうございました